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R6年1月13日(土)に第23回特別支援学校職業教育フェアを開催しました。
昨年度はコロナ禍のため各学校の取組の展示と動画紹介のみの開催でしたが、今回は4年振りに生徒も参加し、作業製品の頒布やマッサージ体験なども行うことができました。
参加者約120名、来場者約430名と大変盛況で、来場されたお客様からは「特別支援学校でこんなに色々なものを作っているのですね」「どの製品も丁寧に作られていますね」などの感想をいただきました。参加した生徒からは「初めは緊張しましたが、たくさんのお客さんが来てくれて、自分たちが作った製品を買ってもらい嬉しかったです」などの感想がありました。
地域の方に特別支援学校の取組を知っていただく機会となり、大変有意義なイベントとなりました。
引き続き、このHPでは各学校の取組の動画を配信しております。上記アイコンよりご覧ください。
第23回特別支援学校職業教育フェアの開催に寄せて
日頃より、本県特別支援教育の推進につきまして、御理解と御協力を賜り心より感謝申し上げます。
さて、県立特別支援学校の就労実現率(高等部1年時に一般就労を希望していて卒業時それを実現した者の割合)は、コロナ禍で一時的に落ち込んだものの、令和3年度83.5%、令和4年度85.9%と着実に増加しています。背景としては、きめ細やかな進路指導や企業向け学校公開の実施といった各学校における取組や、法定雇用率の引き上げといった社会情勢など、様々な要因が考えられます。
一方で、令和4年度の調査によると、離職率の平均が卒業後3年で約30%と、定着支援も大きな課題となっています。離職理由として最も多いのは「人間関係」です。進路指導だけでなく、自立活動などを学校教育の中で推進すること、受入側である企業の理解啓発を一層進めていくことなどが課題となっています。
「人の身体は、転ばないようにではなく、うまく転ぶように作られていく」という哲学者の言葉があります。人間は何度も何度も転ぶうちに、とっさに手をついたり体をひねったりと、衝撃を和らげる術を自然と身に付けていくものです。「人間関係」も同様で、苦手な人との付き合いも、こうした「感情の受け身」を習得する糧になるはずです。自立して生きていくには、良好な「人間関係」を構築することが大切です。生徒のみなさんには、在学中から意識して、たくさんの人と関わっていってほしいと思っています。
特別支援学校では、生徒たちが様々な作業活動に取り組みながら、働く意欲を培うとともに、将来の社会的自立に向けて、その基盤となる資質・能力を育んでいます。このフェアは、多くの方々に特別支援学校への理解を深めていただくため、また障害のある生徒等のさらなる雇用促進につながることを企図して開催されます。今回は、展示や販売の他、マッサージ体験コーナーも設置されますので、多くの方に来場いただき、特別支援学校の魅力を知っていただきたいと思います。
結びに、今回の開催にあたり、御準備いただきました事務局をはじめとする多くの皆様方の御支援、御協力に、改めて感謝申し上げます。そして、お越しいただきました皆様方には、子どもたち一人一人が秘めている可能性を実感していただければと存じます。引き続きの御理解と御支援をお願い申し上げ、開催に寄せての御挨拶とさせていただきます。
埼玉県教育局県立学校部特別支援教育課長 橋本晋一
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